年収提示の見方【企業はどのように年収提示をするか】
企業は転職希望者の現年収を把握します。それはその人を採用すると仮定した場合に、どのようなオファー(入社条件提示)をするかの判断材料を得るためです。
年収提示の際には下記の点に注意を払われます。
・面接での評価。スキルと経験を考ると現場に出てどれだけ活躍してくれそうか。
・自社の同クラスの年齢、スキルの従業員の給与水準と比べてどうか。
・転職することで年収アップ、少なくとも維持できる年収提示ができるかかどうか。
・他社状況(内定がでている他社がどのようなオファーを出しているか)
このようにさまざまな要素を考慮した上で年収は決められます。優秀な人、何社も内定がでるがどうしても自社に入社して欲しいという人には若干自社基準をオーバーしても年収を上積みしたオファーを出すケースも近年見られます。
採用の上手な企業
上記の点も考慮に入れますが、その他、現職の給与水準を考慮に入れ、相対的に判断します。現職の給与が一般的に見れば高くとも、もともと給与水準が高い会社であれば社内でそれほど評価されているとは言えないのです。それに加えて他社の状況を考慮し、優秀な人で他社でも内定が出ているのであれば自社に入社してもらうために可能な範囲で年収を高く提示します。
例えば下記のようなケースもありえます…
ある証券会社N社で営業をしている30歳の人の年収が650万だとしましょう。一般的に見れば30歳で650万は高いと言えます。しかしそのメーカーの中では30歳、650万は平均的な数字でそれほど高いものではありません。この場合、その人が自社に入社した時の適正、証券会社N社の営業マンのレベルがどのくらいか、さらにN社の平均的な営業マンのレベルがどのくらいかを考慮して採用を考えます。
逆にある旅行代理店J社で30歳年収600万の営業の方が一方でいます。先ほどの証券会社の人よりは年収が少ない。しかしその旅行代理店では30歳で年収550万は高い水準。さらに600万となるとトップ水準です。この場合この営業マンは旅行代理店Jではトップクラスの営業マンと想定されます。
まとめると下記の点を想定して年収を提示します。
・現職の企業の従業員のレベル。
・現職の企業で年収面でどのように評価されているか。
・現職の年収水準を自社に当てはめるとどのくらいのクラスの年収になるか。
・転職することで自社の業界、会社の適正がどれほどあるか。
現職で600万の評価をされているから650万の提示をしようではなく、J社でトップクラスの評価。旅行代理店J社のトップクラスであれば自社でもトップクラスのレベルで、それに近い評価額の700万の年収を提示しよう。
逆に証券会社N社の人。証券会社N社で650万は平均的。N社で平均的だと自社でも平均的だと想定できる。だから評価は現状維持、少し上乗できて670万の提示をしよう。
上記に書いたことに加え、採用の人数や会社での適正、転職希望者の他社の選考状況なども要素に加わりますが、現職の年収とその会社の年収水準まで考慮に入れることができる人事担当者はめったにいません。これは長年の人事としての経験と知識も必要となってきます。
その他
客観的な評価よりも少なめに年収提示をするという企業も中にはあります。それははやり業界や会社の環境が変わると入社してみるまでどれほど活躍できるか分からない。入社して活躍できない場合、それ相応に年収を落とすことは気が引ける。だからはじめ少し低めに設定して、活躍できたら次回査定でその分も上積みして年収をアップさせると言った発想です。
最後に…
採用が非常に難しくなっている最近、内定先企業が入社してもらうために年収を上積みしてゆく、年収提示合戦が起こるケースもあります。採用難もありやや評価以上に年収が提示されているのではないかというのが実感です。
